京急蒲田 スロット

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高位の人外者には必ずしも必要なものではないが、こうしてウィリアムの剣、アルテアのステッキのように、自身の命の欠片を割り割いて作っている道具がある

こういうものは気の遠くなるような年月をかけて少しずつ補強しているので、決して替えが利くものではなく、その分便利なものであった

だからこそ、重要視させまいと毎回作り変えているように見せ、実際には一つのものを擬態させて使いまわしているアルテアとは違い、己にとっての唯一のものでありながらも落してしまう、ヨシュアのような迂闊な者もいる

(確か、まだ代理妖精が一人残っていた筈だな………)その時、背後に無防備な気配を察して、ウィリアムはゆっくりと振り返った

しかし、そこにいたのは生き残った妖精ではなかった

「……………ネア」呆然と呼んだその名前は、ここに居る筈もない人間の名前だ

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ぞっとして周囲の惨状を思えば、ネアは鳩羽色の瞳を大きく瞠って、両手で口元を覆っていた

「どうして、ここにいるんだ?」答えがないのでそう問いかければ、ネアは意味もなく首を振ってしまってから、自分でもその行為に気付いたのか、小さく眉を顰め、体の強張りを解くように深く深く息を吐いた

「ノアが………」「ノアベルトが、ここに連れてきたのか?」「ええ…………」「シルハーンは?」「お庭でムグリスディノ姿で遊んでいたところ、エーダリア様が不用意にも人面魚さんを桶に入れっぱなしにしていたその桶に落下しまして、恐怖のあまり寝込んでいます

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今も胸元に入っていますよ」「そうか、完全に一人じゃないんだな、ほっとした」とは言え、こんな場所にネアが一人でいることが我慢ならなくなって、ウィリアムは手を伸ばそうとして少しだけ躊躇った

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振り返った瞬間に見た、ネアの怯えたような目を思い出したのだ

(一体、どうしてここに一人で来てしまって、どこから見ていたのか……)らしくなく気鬱になって剣を仕舞おうとする