
逆に言えばたいていの魔術師相手ならば通用するという裏返しでもありますが」「やっぱり、技量の高い相手だと弱い部分もわかりませんか」「そうですね・・・少なくとも私がお相手をさせてもらった中で三人ほど壁破りが通じなかった・・・というか私ではわからなかった人がいます」小百合の訓練を受け、なおかつ実戦で使っても問題ないというだけの練度を持ったと思われる真理が見つけることができなかったということは、おそらく真理の察知能力を超えた技量を持った人物が相手だったということになる
壁破りは相手の防御を破るための技術だ
相手が守勢に回ればそれだけ優位に立てる
大きな力も魔力も使わずに相手の防御を崩して攻め続けることができるというのは大きな利点だ
あなたも好きかも:ビックカメラ ゲーム機真理が戦った中で、それだけの技量を持った人間がいるということに康太は興味を持っていた
あなたも好きかも:目黒 パチンコ「姉さんが見つけられなかったってことはかなりの技量ですよね?その人相手にどう戦ったんですか?」「ん・・・どう・・・と言われましても・・・普通に戦いましたよ?壁がだめなら迂回して、あるいは飛び越えて、わざわざ壊しにくい壁を労力をかけて壊すだけの意味はありませんから」壊しにくいというだけで壊せないわけではない
この辺りは小百合の弟子らしい考え方である
「そういう人と当たるのは嫌ですね・・・ただでさえ面倒くさいですから」「あぁ、その心配はありませんよ
もうその人たちは魔術師として活動していませんから、康太君が戦う可能性はありません」「そうでしたか、それなら安心です」真理が言ったこの言葉、康太はすでに魔術師を引退しているという風にとらえたのだが、実際は違う
文がこの場にいたのなら、魔術師として活動どころか人間としての活動もまともにできなくなったのだろうという形で理解したことだろう
真理が相手にしてきてまともに活動できる人間がどれほどいるか康太は知らない
そしてほとんどの魔術師が知らないだろう
知っているのはごく一部、彼女と敵対することを選ばず、彼女の味方をすることを選んだ魔術師だけである
日曜日なので二回分投稿これからもお楽しみいただければ幸いです
「へぇ・・・あんた今そんなこと習ってるんだ」康太と文はいつも通り学校の屋上で昼食をとりながらゴールデンウィークの予定などを話していた
その合間に康太が今やっている技術について話していたら、文としては気になったのか食いついてきたのである
「おう、ぶっちゃけまだまだ練度が足りな過ぎてちょっと強化しないと貫けないけどな
師匠とか姉さんなんかは強化なしで突き破る」「・・・ふぅん・・・じゃあ、はい」文はそういって小さな障壁を作り出す
康太は手に持っていた箸にエンチャントの魔術を施してからその障壁に触れ、少ししてから障壁に箸を突き立てる